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調査事例【身元調査】岐阜県 本人からのご依頼

自分の身元について知りたい・親に捨てられた孤児院出身のご依頼

依頼内容

自分の身元について知りたい・親に捨てられた孤児院出身のご依頼者様。

ご来社頂いた相談者様は、調査会社にはあまり縁のなさそうな20代前半の女性。現在、お付き合いしている男性がいて結婚を考えている。既に男性からは求婚されていて、女性が返事をしていない状態。返事をしない理由は、自分の両親のことが自分自身分かっていないから、男性本人は孤児院出身であろうが関係なく愛しているから、早く結婚したいと言っている。

女性も自分の出身のことは、今まで気にしないで生きてきたが、結婚となると男性の両親にも正式に挨拶をしに行かなくてはならない。養親は施設から女性を預かって来た時のことを話したがらないし、申し訳なく思うので聞けない。とにかく男性の両親に会う前に、自分の両親が生きているのか死んでいるのか、死んでいるなら、どこにお墓があるのか知りたい。

若い女性の口からは、今時には聞かない言葉が出て驚いた。

「もし両親が死んでいたなら、お墓に結婚の報告がしたい」

こんな言葉を聞いて依頼を受けなければ、調査会社は辞めなければならない。
綿密な打ち合わせのために、欲しい資料を女性に教えて、後日の来社日時を決めた。

身元調査の内容

調査開始から2週間程を経過した時に依頼者の実母の兄に辿り着いた。四国で呉服店を営んでいるとのことで、有難いことに電話に出て頂けた。

本人の妹の子供(娘さん)の現在の状況とお気持ちを伝えたところ、5~6年前まで住んでいた住所を教えて頂けた。

実母の5~6年前の住居地は岐阜県下であったため、早速現地に向かうが、近所の聞き込みでは3年程前に引越しをしたと判明。さらに聞き込みを続けると、居住地にしていた住居は借家であることが判明した。大家さんを探し出し、娘さんがお母さんを探していることを伝えると、引越しの際に次の住所地を大家さんに伝えてあったので、お願いして次の住所を確保。

大家さんから聞いた住所地に行くと、調査対象者がいたが、かなりみすぼらしい状態であった。
それでも、自分が産んだ娘の用事で来たことを理解したら、家に上げてくれて話をしてくれることになった。

話の内容を要約すると下記の通り。

  1. 自分が娘を産んだのは刑務所の中で、出産後すぐに引き離されて娘は養護施設に入れられた。
  2. 娘の父親は死んだ、娘がお腹に入っている時に、マンション暮らしをしていたが、その時に父親と二人で覚せい剤をやっていて、父親はマンションから飛び降りて死んだ。
  3. 当然警察が来て自分(実母)も逮捕され、覚せい剤取締り法で現行犯逮捕された。
  4. そのような荒れた状態だったし、お金も無かったのでお墓は作ってない。
  5. 今一緒に住んでいる男は、前住所の時に知り合った男で、現住所は男の賃貸物件。
  6. 娘が調査会社を雇える程に経済力があるのならば、資金援助して欲しい。
  7. 自分(実母)は携帯電話を持っていないので家庭用の一般回線にかけて欲しいと電話番号を渡された。
  8. もうじき男が帰ってくるのであなた達も帰って下さい(娘のことは知られたくないので)と言われた。

情報は収集したが、依頼者様には報告の誠実義務があるとはいえ、20代前半の女性にはあまりに厳しい現実で、会えば必ずお金の無心をするような母親だとは想像すらしていないだろうと思い四国の伯父様に事の詳細を電話で伝えた。

すると「出来の悪い妹の子供がこれ以上苦労するのは気の毒だ、私が何とかする、結婚するなら私の仕事は呉服屋だから嫁入りの衣装は私が揃えてあげる」と思いがけない申し出。

身元調査の報告

結局、依頼者様には、ほぼ全て報告したが、落胆の様子が見ていられないほどだった。
唯一の救いは、伯父様が親身になって娘さんの心配をしてくれることと、後日に母親と電話で話をして優しい言葉をかけられたと報告があったことでした。

真実が知りたいとの依頼であったが、果たして真実を知った方が依頼者様には幸せだったのか、今でも理解できないままの調査結果となった。

関連情報

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